ハッスル・リポート
宮川豊史一般質問「財政危機宣言について」 N0.2
平成15年第3回定例会(本会議4日目) 9月10日

 続いては、財政改革について伺います。
 全員協議会でいただいた資料の中で私が最も衝撃を受けたのは、総額889億円もの負債です。特に一般会計334億、下水道会計318億、総額650億円にも達する市債の総額です。これまで、借金は500億ぐらいと思っていた市民の皆さんは多いのではないでしょうか。500億でも十分多い数字です。単純に考えれば、これにはさらに利子が加わるということはわかるわけですけれども、それを加えて650億になるということを改めて提示されますと、本当に巨額の借金をしているんだということを実感せざるを得ませんでした。
 「景気さえ回復すれば、この借金は大したことないんだ」という声もあるかもしれません。でも、私は、各自治体がこれだけ多くの借金を抱えている間は日本の景気は絶対に回復しないと確信しています。日本全体が抱えている多額の借金は、景気回復の重い足かせとなっています。まず今ある借金をなくすこと、そして、これ以上の多額の借金をしないこと、それこそが景気回復に向けての第一歩です。借金ゼロこそ新しいまちづくりのスタートライン、私はそういう認識をしています。
 今回これだけ多くの負債が発表されたわけですから、これは、これを少しでもなくしていく方向を考えていくしかないわけですけれども、では、そこで伺いたいんですが、今後、どのようにしてこの借金をなくしていくのでしょうか。
 「財政運営上、負債と認識する額」という資料の中に、実施計画にのっているもの、のっていないものということで、マルとバツがついていました。マルについてはいいんですが、バツということはどういうことでしょうか。債務返済の計画、支払いの計画、全くないということなのでしょうか。もしそうなのであれば、その計画、これからどのように立てていくのか伺います。
 また、これだけ多くの負債を返していくためには、当然、基金の取り崩しも視野に入れなくてはなりません。どの程度の基金の取り崩しが見込めるのか、その実質的残高について伺います。
 財政関連でもう1つ伺います。平成16年度経営方針の中で、市長は今後3年間の予算編成における財政調整基金の投入額を示されました。平成16年度3億6000万円、平成17年度3億1000万円、平成18年度0円。そうです、平成18年度はゼロです。これは、平成18年度には財政調整基金依存体質から脱却するんだという宣言として私は受け止めています。本当に実現できるかどうかは別として、その目標をはっきりさせたことは、その市長の意気込みを私は評価します。そこで市長が将来の方向性を示したわけですから、私も将来的視点に立った質問を1つさせていただきます。
 平成18年度以降、財調投入ゼロ時代の財政運営はどのように変化していくのでしょうか。予算を100%使い切るという発想のもとでの行政運営は、もう終わりを告げました。これからは行政の自己努力によって毎年決算剰余金として確実に余るお金が出てきます。出てこなくてはいけないのです。それが決算重視ということだと私は考えています。では、平成18年度以降、この決算剰余金、どのように活用していくのでしょうか。いろいろな使い道があると思います。借金の返済に充てたり、貯金として積み立てたり、もしくは、これを元手に新しいサービスを実現することもいいと思います。その中の選択肢として、私は、市民の皆さんに還元するというのもあってもいいのではないかと思います。税金はそもそも市民の皆さんから預かっているものなわけですから、それが余った場合、市民にバックするという発想があっても不自然なことではないと思います。これはあくまでも将来的な私の個人的な一見解ですので、その点を踏まえて市側の見解を伺いたいと思っています。
 続いては、元気のあるまちづくりについてです。
 国は長期的な景気低迷、東久留米は財政危機と、先行き不透明な混沌とした状況の中に私たちは今います。経済が厳しく、社会全体が落ち込んでいる、こんなときだからこそ、まずは政治から元気を取り戻して、元気のあるまちづくり、活気のあるまちづくりをリードしていかなくてはならないと思っています。そのために行政は何ができるのか、何をすべきなのか、ここで私は幾つか提案をさせていただきます。
 1つ目は、市民アイデアの募集です。行き詰まったとき、苦境に立ったとき、まず広く意見を求め、市民の皆さんの英知を結集させなくてはなりません。これまでも市政ご意見箱やパブリックコメントなどいろいろありましたが、その枠を広げて、市民が主体となって企画し、運営できるような事業のアイデアを市民の皆さんから募集してみてはどうでしょうか。ただ募集するのではなく、その中で市長がこれはと思ったものを選んで採用する。もちろん、いいものがあれば2つでも3つでも構わないわけですけれども、肝心なことは、確実に1つ事業化する。そういうことを繰り返すことによって、子供からお年寄りまで知恵を出してアイデアを出そうという雰囲気づくりができると思います。そうして一市民のアイデアであっても市全体を変える可能性のある事業になるかもしれない、そう思うことによって希望のあるまちづくりができると思います。経済・財政が厳しくてもアイデアだけならどこにも負けないんだという、そういう自慢できるような東久留米にすることによって、まち全体が活気づくと思っています。
 2つ目の提案は、能力主義に基づく人事政策です。活気のあるまちづくりを行なうためには、市役所という組織も活性化していく必要があると思います。そのためには、新しい人材の発掘、育成、そして登用をすべきです。財政状況が苦しい今、投資的経費は劇的に減少しています。建物に対する投資が見込めない以上、これからは人に対する投資にもっと力を注いでみてはどうでしょうか。市職員の採用でも、市役所内の人事においても、年齢、性別、学歴など関係なく、能力主義を前面に押し出した人事政策が必要だと思っています。新しい人にチャンスを与えること、そして、そのチャンスを生かして結果を出した人にはそれなりの評価をすること。もちろん、一度失敗したからといってそれで終わりではありません。セカンドチャンス、サードチャンスと与えるだけの寛容さを持つ行政であってこそ、人材を育成することができると思っています。また、発想の豊かさ、失敗にくじけないチャレンジ精神、仕事に対する情熱、こういうものも私は個人の才能だと思っています。これからは1人1個性の時代です。個性豊かな人材を集めることによって、時代の流れや市民ニーズの変化に柔軟に対応できる組織をつくり上げることができると思っています。
 3つ目の提案は、ゼロ予算事業の実施です。ゼロ予算事業、初めて耳にする方もいらっしゃると思いますが、皆さんおなじみの長野県・田中康夫知事の発案で今年度から長野県で実施されている事業です。予算至上主義からの脱却を目指し、予算がなくても、職員がみずから汗をかいて努力をすることによって住民にサービスを提供していこうというのが、このゼロ予算事業です。県と市という違いはありますけれども、このゼロ予算事業、ぜひとも東久留米でも取り入れていただきたいと考えています。
 このゼロ予算事業の発想のもととなっているのは、最大の事業費は人件費だという考えです。東久留米にも約90億円という人件費があります。これを使わない手はありません。多額の人件費となるとすぐ削減の対象にされてしまいますが、これを有効活用することによって、よりよい市民サービス、市民サービスそのものの向上を見込めるわけです。といいましても、職員の皆さんの中には現時点でも一生懸命頑張っている方はいらっしゃいます。このゼロ予算事業によってより仕事がふえてしまう、そういうこともあり得るかもしれません。ですけれども、このゼロ予算事業とは、職員の皆さんの発案なくして実現できない事業です。だからこそ、職員の皆さんの頑張りに期待したいのです。「頑張る」と口にするのは簡単なことかもしれません。それに、頑張ったとしても必ず成功するとは限りません。失敗するかもしれない。でも、その失敗で得た経験を次の世代につなげることができれば、それはそれで意味のあることだと思っています。一番大切なことは、今、私たちがどれだけ頑張れるかということです。仮にそれが形として残らなくても、将来の市民は必ずや私たちが努力したあかしを見出してくれるでしょう。将来の市民に対して誇りを持てるまちづくりを行なう、そのためのゼロ予算事業です。

 私はここで今3つほど提案をさせていただきましたが、これらはすべて意識改革を目的としたものではありません。人の意識はそう簡単には変わりません。これは発想の転換です。今までとは少し違った視点から物事を考えることによって新しいエネルギーを生み出す、それが私の考える元気のあるまちづくりです。  以上で私の壇上での一般質問を終わらせていただきます。自席に戻って御答弁に応じて再質問させていただきます。
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