ハッスル・リポート
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東久留米市職員の再任用に関する条例の制定に反対討論
平成15年9月22日
それでは、議案第49号 東久留米市職員の再任用に関する条例の制定に対して反対の立場から討論をさせていただきます。
私が反対する理由は3つあります。
1つ目は、この再任用制度は、国の年金法改正による年金満額支給のおくれに対処するための制度であること。つまり、60歳で定年を迎える市職員の雇用と年金の連携を図ることが最大の目的であり、そこに、組織の活性化であるとか、職員の新規採用をどうしていくのかという点について全く考慮されていないということです。何歳になろうとも意欲と能力のある人に対してはだれにでも仕事のチャンスを与えることは、いい発想だと思います。しかし、そのことと、退職公務員がそのまま公共機関に再就職するということは別問題です。ましてや、長引く景気低迷で仕事がない人、生活に困っている人がふえ続けている中、市職員だけが定年退職後も仕事を保障されるということには大きな疑問を感じています。
また、市職員が定年退職後も市役所内に残り、これまでと同様の仕事につくことは、組織の活性化という観点から見ても問題があります。そして何より、今回のこの再任用制度によって職員の新規採用の枠が大きく狭められる可能性があるということです。失業率は上がり続け、求人倍率は下がり続けている中、若い人たちの就職口はどんどん減少しています。今こそ行政が職員の新規採用の幅を広げ、若い人たちに雇用の機会を与えるべきときにもかかわらず、この再任用制度はその流れに逆行していると思います。活気みなぎる組織づくりには、新しいエネルギーと発想を持つ人材が不可欠です。財政危機の東久留米において人件費削減の方向にあるわけですから、限られた財源を再任用よりも新規採用に充てるべきだと考えています。中・長期的な職員採用計画が示されないどころか、来年度の職員採用もわからない状態で、私はこの再任用制度に賛成することはできません。
2つ目の理由は、この制度が仮になかったとしても、市職員の皆さんが、定年退職後、直ちに経済的に苦しい状況には陥らないということです。総務省が発表いたしました地方公務員給与実態調査によりますと、2002年に60歳で定年を迎えました地方公務員が受け取った退職金の平均は2840万円だったそうです。東久留米市の場合は平均2785万円と、これとほぼ同水準です。一方、民間は平均約2500万円と言われています。公務員の退職金は民間よりも300万円も多いわけです。ただし、民間といいましても、中小企業であったり自営業であったり、退職金のない方もいっぱいいます。そういう方に比べれば、公務員の退職金はかなりの高額であると言えます。
また、年金のおくれについてですが、共済年金満額支給がこれから65歳まで引き上げられていきますが、これはあくまでも満額です。一定の年金、年間約160万円はこれまでどおり支払われます。これもいずれは65歳まで引き上げられることになりますが、現状では再任用制度がなくても退職した職員の収入は保障されているわけです。
3つ目の理由は、今回の東久留米市の再任用制度は、民間で現在行なわれている再任用制度と比べまして明らかに好条件であるということです。財団法人高齢者雇用開発協会の調査によりますと、全国2709社を調べまして、60歳以上で退職した人たちに対して再任用を用いている企業の割合は51.6%、半数にすぎなかったそうです。残りの半数は、厳しい経済情勢の中、倒産するかどうかで四苦八苦している状態で、再任用どころか、現役の職員さえもリストラせざるを得ない苦しい状況にあるわけです。また、再任用制度を導入している企業におきましても、その実態を見てみますと、A社はフルタイム勤務で月額16万円、賞与60万円、年額252万円、B社はフルタイム勤務で15万円、賞与20万円、年額200万円、C社はパートタイム時給800円、賞与10万円をあわせても50万円か60万円といった状況です。これらはすべて従業員4000人以上の大企業です。民間の大手企業がこのような状態でありますから、東久留米市の再任用制度、週32時間、月額20万円、期末手当2.45ヵ月、そして年収約300万円、明らかに高い水準と言えると思います。
私は、今、3つほど理由を挙げさせていただきましたが、これらを総合して最も申し上げたいことは、60歳まで雇用が保障されている市職員に対して、さらなる雇用継続をする余裕があるのであれば、若い人たちにもっと目を向けていただきたいということです。60歳で定年を迎える市職員の皆さんは高額の退職金を受け取ります。年金も受け取ります。再任用制度によって仕事もできます。一方、これから高校や大学を卒業しようという人たちは、卒業祝い金なんていうものがあるわけではありません。仕事もあるわけでもない。なのに年金は払わなくてはいけない。これでは、余りにも若い人たちに対して配慮がなさ過ぎると思います。夢と希望のあるまちづくり、それは次の世代を担う若い人たちにチャンスを与えることだと考えています。
おとといの20日、自民党総裁選挙が行なわれ、小泉首相が圧倒的多数で再選されました。構造改革が先か、景気回復、社会保障が先かという議論の中、この結果は、国民の多くは、一時的な景気対策よりも、構造改革によって抜本的な問題を解決してほしいということをあらわしていると思います。野崎市長が現在行なっています行財政改革は、私は構造改革だという認識を持っています。その構造改革の趣旨と今回の再任用制度、私は相反するものがあると思っています。東久留米市が今最優先すべき課題は、行政の効率化、行政のスリム化によって小さな行政をつくり上げることです。再任用制度はその後でも決して遅くないと思っています。
私、宮川豊史は100%市民派を自称しております。庶民の意識と庶民の価値観を持った一市民の立場から考えまして、今回、この再任用制度を現状で導入することは、市民の皆さんから理解を得られない、市民の皆さんの利益にはつながらないと判断いたしまして、本議案に反対させていただきます。
以上です。
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