ハッスル・リポート
平成16年第3回定例会
宮川豊史、一般質問「財政危機宣言から一年、東久留米市はどう変わったか」

○10番(宮川豊史君)
 無党派無所属100%市民派・宮川豊史です。9月になりまして大分涼しくなってまいりましたけれども、真夏日の連続で記録的な猛暑となったことしの日本の夏をより熱くしてくれたのが、4年に一度の祭典、アテネオリンピックです。今回のアテネオリンピックは、21世紀最初の大会という記念すべき大会ということで、オリンピック発祥の地アテネで数多くの熱戦が繰り広げられ、見ている私たちに多くの感動を与えてくれました。  皆さん一人一人に感動したシーン、思い出に残る名場面、それぞれあると思いますけれども、私の中で今回のオリンピックで一番印象に残ったのは、女子柔道78キロ級、阿武教子さんの金メダルでした。阿武選手は日本選手権12連覇、世界選手権でも1997年から4連覇中という輝かしい実績を残しており、その階級ではまさに世界ナンバーワンの実力の持ち主です。  その阿武選手ですが、オリンピック初出場となった1996年、アトランタオリンピックでは初戦敗退、続く2000年のシドニーオリンピックでも初戦敗退。日本人選手にとって単にメダルをとることだけでなく、その中でも最高の結果を求められる柔道において、2度のオリンピックで初戦敗退。このことがどれほどの屈辱か、どれほどの精神的苦痛となったかは言うまでもないでしょう。周りからの期待が大きい分、その落胆ぶりもは かり知れなかったに違いありません。柔道界の女王として歩んできたこれまでの人生の中で最大の挫折感を味わった阿武選手、はたして今回のオリンピックでその挫折を乗り越えることができるのか、それともプレッシャーに押しつぶされてこれまでと同じ結果に終わるのか、私は大会前から大変注目していました。  阿武選手はオリンピックの1ヵ月前に、シドニーオリンピックで初戦敗退したときの試合のビデオを取り出しました。そこには、忘れたくても忘れられない、消したくても消せない記憶が映されています。今までずっと避けてきたそのビデオを阿武選手はオリンピックの直前で見ることを決意しました。そのビデオには予想どおり情けない阿武選手の姿が映されていました。とてもひどい柔道をしている、そのことを改めて知った阿武選手は 、自分自身に憤ったそうです。そして、こんなひどい柔道をもう二度とオリンピックでは見せてはいけないと心に誓ったそうです。  自分の負けた姿と真正面から向き合ったことにより、阿武選手は、これまで自分の記憶から消し去ろうとしていた現実を受け入れました。この瞬間、阿武選手の心の中の大きな壁を乗り越えたと思います。失敗したことのない人、負けた経験のない人なんていません。壁にぶつかり、傷つきながら、痛みに耐えながら人は大きくなるものです。自分の失敗を認めず、負けた原因を知ろうとしない人には成長はありません。失敗したつらさ、負 けた悔しさをエネルギーに変えてこそ、次の成功を手にすることができるのです。  精神的に一回りも二回りも大きくなった阿武選手は、アテネオリンピックで見事金メダルを獲得しました。阿武選手の金メダルはほかの選手のものと何ら変わりはありませんが、だれよりも光り輝いていたように私の心には映りました。阿武選手は振り返ります。2度の試練があったからこそ今がある。負けたときは、その負けた自分と負けた原因をしっかりと受け止め、見つめ直さなくてはならない。つまり、逃げていては、いつまでたっ ても成功はない、勝利はないということです。阿武選手にとっては2度のオリンピックで初戦敗退したことが困難の始まりであり、その困難を乗り越えたからこそ金メダルという財宝にたどり着けた。  「困難は冒険の始まりであり、冒険をしなければ財宝は見つからない」、今からちょうど1年前の9月議会で私が引用させていただいた言葉です。昨年の8月、東久留米市は財政危機という困難に直面しました。このまま何もしなければ平成18年度には自立した自治体として破綻してしまう、その事実、避けがたい事実。しかし、受け入れなければいけない現実を市民の皆さんに示したわけです。財政危機を克服することは容易なことでは ありませんけれども、まずその危機という現実を認識し、困難に立ち向かい、それを乗り越えてこそ、東久留米市は新しい自治体として生まれ変わることができる。そのために全力で改革に取り組まなくてはならない、そう決意したのが昨年の9月議会でした。  それからちょうど1年がたちました。この1年間、財政危機克服に向けてさまざまな取り組みがなされたと思います。その結果、東久留米市はどう変わったのでしょうか。行政の役割、仕事に対する考え方、サービス提供のあり方、職員の意識、財政状況、いろいろありますけれども、財政危機宣言をした結果、これら一つ一つがどう変わったのか、変わってきているのか、変わろうとしているのかについて伺います。  また、東久留米市が財政危機克服に向けての動きと同時進行に、国では地方分権に対する議論が活発となっています。現在の地方分権の動きをどうとらえているのか、そして、東久留米市にとって望ましい分権とは何か、市側の見解を伺いたいと思います。  以上で私の壇上での質問を終わります。御答弁に応じて自席で再質問させていただきます。よろしくお願いします。
○議長(甲斐次義君)
 市長。

○市長(野崎重弥君)
 ことしの8月1日号の広報「市政構造改革シリーズ」で、行政内部でもまだ十分議論が煮詰まってはいないとお断りしながら、市民の皆様にも考えていただくきっかけとして、行政の役割と守備範囲の考え方を提示させていただきました。そこでは、行政の役割は、私たちが社会生活を営む上で必要な行為やサービスのうち、個人あるいはお互いの助け合い(互助)によるだけでは実現不可能なものの提供を担うこととし、民間市場で調達できるもの、特定個人の利益、資産の形成・維持に関することのほか、互助によって実現できるものは原則私の役割と設定することとしております。さらに、行政の役割のうち協働の領域と考えられるものについては、市は公共性や公益性の程度に応じて資金・労力などの資源を負担するということを示しております。行政が税金を使って市民に提供すべきサービスとは何なのかということでございます。現段階では、広報記事で述べた行政の役割に関する部分にだけ税というものが使われていくべきなのではないかという考え方を持っております。
 また、昨年1月、議員御指摘のように、財政危機宣言という形で我が市の危機的な財政状況について市民の皆様にお話をし、その内容について説明会等をさせていただいたところでございます。また、職員に対しても職員向けの説明会等を行なったわけでございます。そういった中では、市民の皆様にも大方、我が市の財政状況についての御理解はいただけたのではないかというふうに思っておりますし、職員の中にも、今までと同じ行政運営・財政運営、これが大きな問題を生ずる、そういった意味では行政評価制度に対する考え方も大きく変わってきたというふうに考えております。  また、地方分権が進行する中で、我が市がどういう状況になっていくのかという御質問でございます。地方分権の動きは今や押しとどめることができないというふうに理解をいたしております。しかしながら、今日の地方分権の動きが単に国の財政赤字を解消するためだけのものであってはなりません。これを契機にして、憲法で規定する真の地方自治が実現できるものであってほしいと思っております。
 しかしながら、さきの全国知事会の税源移譲に関する議論でも明らかなように、財源・権限の移譲に関しては知事レベルでもさまざまな意見・考え方がございます。地方自治体は、我が市の例を持ち出すまでもなく、固有の歴史と地域事情を抱えており、経営という視点から見ても、その能力、資源に相当のばらつきがございます。三位一体改革が新聞報道されている方向で進むとなると、現在よりも地方に配分される税財源の額がふえることになり、その結果、地方交付税算定の基礎となる基準財政収入額がふえ、地方交付税額が限りなく減少するという事態も起こってまいります。したがいまして、地方分権を進める入り口では、自治体間の財政力のばらつきを均てん化することが必要なことであると考えております。その上で地方が独自の選択をし、その結果については地方自治体みずからが責任を負うという考え方のほうが適当であると思っております。
 東京都は市長会に対し、いろいろな形で事務の移譲を働きかけておりますが、国の役割、東京都の役割、市町村の役割が共通認識のもとで定められ、それに必要な財源手当ても同時になされることが私は必要であると考えております。市長会など機会をとらえてこの考え方を主張してまいりたいと思っております。

○議長(甲斐次義君)
 宮川議員。

○10番(宮川豊史君)
 今回の9月議会の1日目を見た市民の皆さんの中には、財政危機と言っていても、東久留米市は何も変わっていないではないかと思われた方もいるかもしれません。そんなことはないと私は信じています。財政危機克服に向けて全力を尽くしている議員はたくさんいますし、この改革に情熱を持って取り組んでいる職員の皆さんもたくさんいると信じて、再質問に移らせていただきます。  まずは財政について伺います。財政状況がこの1年でどう変わったかについてなんですが、まず交付税のほうを見させていただきますと、平成15年度では28億円あったものが平成16年度には20億円、約8億円の減少となっています。臨時財政対策債の発行可能額も、平成15年度は22億円だったものが16年度は16億円、約6億円の減少。この2つをあわせても約14億円も平成15年度から16年度で減少しているわけですよね。この中には交付税錯誤分というのがあるわけですけれども、しかし、14億円、これだけでも大変な数字だと思っています。今回の補正予算で15年度決算の剰余金から交付税の不足分を6億6000万として補てんしていますけれども、実際は、それは16年度予算で交付税の額を少なく見積もっていたから6億6000万円で済んだわけで、本当は去年とことしを比べて14億円も減ってきていると。やはりその事実はきちんと認識しなければならないだろうと思います。  また、市税収入も、平成14年度では156億円あったものが平成15年度では151億円、約5億円の減少。財政調整基金の残高も、平成13年度末では19億円あったものが14年度末は17億円、15年度末には7億円、2年間で12億円も減少しているわけです。15年度決算で14億3000万円の決算剰余金があったとしても、その中から実際財政調整基金に戻ってきたのは5億7000万円です。15年度では当初予算と補正予算であわせて約16億円の財政調整基金が投入されたわけですけれども、実際戻ってきたのは5億7000万円にすぎないと。15年度1年間で10億円もの財調が飛んでしまったと、そういうことですよね。  これだけでも本当に大変な数字だと思うんですが、今お話ししたように、交付税、臨財債、市税収入、財調、これらを通じて確実に言えることは、この1年間で東久留米市の財政状況は確実に悪くなっている。悪化の一途をたどっているということだと思うんですよね。確実に悪くなっていて、どんどん悪化している。こういう状況だからこそ、私は1年前に財政危機宣言をした意味があるんだろうなと思います。財政が破綻してから危機宣言しても何も意味がないわけですから、これから歳入が減少していくと予測される、それを市民の皆さんに説明するのは行政の責任だと、そういうふうに思っています。  こういう財政状況がどんどん悪くなってきていて、破綻へのカウントダウンが確実に進んでいるわけです。それだけ厳しい状況にあるという共通認識を市側全体で持っているのかどうか、危機感を共有しているのかどうかについて、まず初めに確認させていただきたいと思います。

○議長(甲斐次義君)
 市長。

○市長(野崎重弥君)
 行政側は財政的な部分で危機感を持っておるのかということでございます。これまでも申し上げさせていただいておりますけれども、私どもは、さきに議員の皆様方にも平成17年度における財政課の試算のフレームをお示しさせていただきました。来年度10億5000万円の一般財源の不足が見込まれるということをその財政フレームはあらわしております。そういった中で、行政側でもこういう状況にあるということは職員は承知をいたしておるわけでございます。また、その解消策に向けて、今、内部的にいろいろな議論もしておるわけでございます。それら通じて、私は職員の中に危機感というものが醸成されておるという認識を持っております。

○議長(甲斐次義君)
 宮川議員。

○10番(宮川豊史君)
 行政側で危機感を共有しているのであれば、それを結果であらわしていただきたいと思います。どんなに危機感があると言ったって、それが仕事に反映されなければ何も意味ないわけですから、これからの行政運営にもっともっと緊張感を持ってその危機感を反映していただきたいということを強く要望いたします。  財政危機宣言をしたもう1つの特徴は、市が負債として認識すべき額をはっきりと示したことです。その額は890億という大変な額に上ったわけですけれども、それだけの負債を抱えている、そのことを示したことは私は意義があったと思っています。健全な財政運営を行なうには、まず市が負債として認識している額がどれだけあるのか、その債務計画はどうなっているのかと、それはきちんと市民の皆さんに示さなければならないだろうと思います。そして、昨年それを公開して1年たったわけですから、その負債額がこの1年でどうなったのかと、その経過もきちんと説明すべきだと思うんですが、ことしも現状で市が負債として認識すべき額はこれだけだと、そういうものを示すべきだと考えるんですが、その辺はいかがでしょうか。

○議長(甲斐次義君)
 財政課長。

○財政課長(大崎映二君)
 まず、昨年公表いたしました負債と認識すべき額、これは、後年度どのぐらい負担をしなければいけないのか、それによって毎年度のフローを圧迫する要因になっているのか、こういったものをまず認識してみようということでお出ししたものでございます。そうした意味からいきますと、15年度対応した分、これは自動的に減っていく分、例えば借入金の返済、その他自動的に減っていくというものはございます。それがほとんどでございますが、この中で特筆すべきは、やはり土地開発公社に対する債務負担、行政センターの約13億7000万円、それから都市計画道路用地が約1億2000万円、この債務がございました。これは意図的に減らせるというものでございます。そういうことでございますので、この1年間、これらに対応してまいりまして、現時点までに行政センターの債務が2億2000万円減の11億5000万。それから、都市計画道路用代替地につきましては、その全額の1億2000万、これらを意図的に減少させたと。この金額はあわせて3億4000万円ということでございます。  今後もこれを認識することから課題の解消が始まりますので、それぞれ毎年度、課題を探りつつ、必要な情報提供を図りながら対応してまいりたいというふうに考えております。

○議長(甲斐次義君)
 宮川議員。

○10番(宮川豊史君)
 今おっしゃったような数字をやっぱり一つ全部まとめて、昨年のように出していただきたいと思うんですね。市民の皆さんにそういう情報をどんどん提供していただきたいと思うんですが、今、東久留米市の財政状況というのをどういう形でお示しするのか。そういう形を示していただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。

○議長(甲斐次義君)
 財政課長。

○財政課長(大崎映二君)
 15年度の決算の一つの資料として、そうした資産状況がトータルでわかるような形式、一般的にはバランスシートと言われますが、こうした形式を使ってお示しできないかというところで、今、作成中でございます。そうしたものができ上がりましたらば、それを通じて公表して情報の共有を図っていきたいと、そのように考えております。

○議長(甲斐次義君)
 宮川議員。

○10番(宮川豊史君)
 わかりました。策定中ということで、でき次第、御連絡いただきたいなと。市民の皆さんに示していただきたいということをお願いいたします。  続いては、事業の一時停止についてです。本会議の初日にも触れさせていただきましたが、先日の平成17年度の経営方針の説明会のときに、その資料の中に、平成17年度、18年度予算では、これまで経常的に行なってきた単年度事業の一時停止も考えていかなくてはならない、視野に入れなければならない、そういう事業がありました。また、そういう一時停止した事業は、19年度以降に経常経費縮減もしくは経常収入増加などの財政効果が見込まれる年度で復活すると、そういう考えが示されました。市側がこういう事業の一時停止という考えを公的に示すのはこれが初めてだと思うんですね。これまでは、行政評価制度のもとに必要であるものとそうでないものを振り分けて、必要でないものを縮小、統合、廃止していこうと。そういう形で財源を生み出そうということだったんですけれども、今回、一時停止という考え方が出たということは、平成17年度、18年度は歳入が急激に落ち込んで、それに対応できないから、必要な事業であってもやめなければいけないと、そういう考え方でよろしいんでしょうか。もしそうなのであれば、一時停止の対象となる事業は一体どういう分野のサービスになるのか、その点について伺います。

○議長(甲斐次義君)
 財政課長。

○財政課長(大崎映二君)
 基本的には、歳入に見合う歳出構造という意味からいけば、これは経常経費を圧縮してその大きさに持っていくということが求められるわけでございます。その手法としては、当然ながら行政評価をベースに置くということは何ら変わりございません。しかしながら、単年度の予算編成、これにどう対応していくのかというのは、翌年度、予算編成の当該年度に見込まれる歳入の枠内にどのように歳出をはめ込んでいくのか、そういう作業になってまいるわけでございます。そうしたところでは、歳入が落ち込むという状況を考えていけば、今まで経常的に行なってきた事業の一時停止、こういったことも視野に入れていかなければ予算編成の技術的な問題としてクリアしないでしょうということを申し上げたところでございます。

○議長(甲斐次義君)
 宮川議員。

○10番(宮川豊史君)
 具体的にどういう分野のサービスが一時停止の対象になり得るという、そういう部分は、現在では決まっているんでしょうか。その点、伺います。

○議長(甲斐次義君)
 財政課長。

○財政課長(大崎映二君)
 これから予算編成に入ってまいります。そこでの議論の中心が、今、宮川議員の御質問のお話になろうかと思いますので、今時点、どこと特定しているわけではございません。

○議長(甲斐次義君)
 宮川議員。

○10番(宮川豊史君)
 とにかく必要である事業であっても一時停止をしなければいけない、それを視野に入れなければいけないというほどの厳しい財政状況なわけですよね。だけれども、どんなに厳しい財政状況であっても、やっぱり平成18年度に向けて改革していかなければならないと。予算を組めるようにしていかなくてはならないわけです。そのためには、ありとあらゆる手段をやっぱり考慮に入れなければならないだろうと考えます。  そこで、予算の中で義務的経費となっている債務返済について伺いたいんですが、収入が下がり続ける右肩下がりというんですかね、そういう状況になればなるほど、過去の借金が今の私たちの負担になっていくわけです。私たちと同じ思いを将来の市民の皆さんにさせないためにも、返さなければいけない借金は返していかなければいけないし、可能であれば繰り上げ償還という形でなるべく将来の負担を減らしていく努力をしていかなければいけないと思うんです。そこで伺いたいんですが、現在の東久留米の市債の中で繰り上げ償還が可能な額というのは一体どれくらいなんでしょうか。

○議長(甲斐次義君)
 財政課長。

○財政課長(大崎映二君)
 約定上、繰り上げ償還が可能ということで申し上げますと、市中銀行からの借り入れというものだけに限られると申し上げられます。これが16年度(今年度)でございますが、既に予定されている分まで見込みますと16年度末で60億4900万円ほどになるということでございます。

○議長(甲斐次義君)
 宮川議員。

○10番(宮川豊史君)
 約60億円あると。大変な額ですけれども、そこでちょっと伺いたいんですが、例えば平成17年度に今ある基金をすべて解約して繰り上げ償還の財源に充てた場合、平成18年度予算にはたして財政効果があらわれるものかどうか。もしあらわれるのであれば、どれくらい出るのか。その辺、伺います。

○議長(甲斐次義君)
 財政課長。

○財政課長(大崎映二君)
 基金でございますが、これも16年度分を考慮いたしますと、16年度末でトータルいたしますと21億円程度、特定目的基金まで含めればこれだけの残高が今のところ見込まれるということでございます。仮にの話として、この21億円、ただ単に金額だけをもって今ほど申し上げました市中銀行の繰り上げ償還を行なうということでございますと、21億円残高が減るということですので、それ以降、2%程度と想定されますが、利子の負担が毎年なくなるということでございますので、21億円に対して2%ですから4200万円、これが利子軽減されるという、一方で財政効果があらわれるということになりますが、しかし、公共施設等整備基金を財源として予定しております債務負担行為がございます。これが毎年度1億4000万円程度ございますので、一方で利子が4200万円軽減されたとしても、公共施設等整備基金がなくなると今の債務負担行為を一般財源の中から毎年度対応していかなければいけないということでございますので、財政全体の効果として、当面、18年度以降、単年度で見たときの財源効果はどうなのかというと、必ずしも利子が軽減されたからいいんだという結論には至らないというふうに私は考えております。

○議長(甲斐次義君)
 宮川議員。

○10番(宮川豊史君)
 わかりました。東久留米の現在の基金の積立額では当然繰り上げ償還額すべてを賄うことはできないわけですけれども、ただ、将来の市民に対する負担を軽くするだけでなく、利子の分も軽減できる可能性はあるわけですから、実際、市の負担にならない部分で可能な限りそういうものも視野に入れていくべき、ありとあらゆる手段を考えるべきだと私は考えていますので、また改めて検討していただきたいと思っています。  財政については以上です。
 続いては、行政について伺います。財政危機克服に向けて改革に取り組んではいるわけですけれども、でも、私は、この財政危機を克服するには、まず行政のあるべき姿、やるべき仕事から論じていかなくてはならないだろうと考えています。なぜならば、今回、この財政危機によって、これまで行政が慢性的に抱えていた課題が一気に吹き出してきたと、そういうふうに思っています。その中の1つが、やはり行政が税金を使って提供するサービスとは何か、その定義づけだと思っています。財政が厳しいから、お金がないから事業を削るとか事業をやめるとか、そういうことではなくて、本来の行政の役割から考えて、ふさわしいものとそうでないもの、市民生活に不可欠なものとそれほど必要でないものを振り分けていかなくてはならないと思っています。実際、既に市民の皆さんの間でも、そうやって行政が税金を使って行なうべきサービスは何かと、そういう議論が始まっています。市長も、行政の守備範囲とかシビルスタンダードとかいう、そういう言葉を使われていますけれども、やはりそういう基準ははっきりと示していくべきだろうと思います。  それで、東久留米市は平成14年度から行政評価制度を導入して、15年度にはすべての行政サービスを対象に事務事業評価を行なったわけですけれども、何も基準がなければ評価というのはできないわけですよね。そこで平成15年の1月に共通業務運用指針というものがつくられました。この共通業務運用指針とは、行政評価制度の円滑な実施を目指して市行政の横断的テーマについて全庁共通の指針を定めたものと、そういうふうに書いてあります。この共通業務運用指針に基づいて事務事業評価が行なわれたわけですよね。ということは、行政のすべてのサービスをこの共通業務運用指針によって照らし合わせたということになると思うんですが、そう考えると、この共通業務運用指針こそ東久留米のシビルスタンダードと言っていいのではないかと思うんです。そういうふうな考えを私は持つんですけれども、そういう認識でよろしいかどうか伺います。

○議長(甲斐次義君)
 市長。

○市長(野崎重弥君)
 議員御指摘のように、共通業務運用指針は、基本的には議員のおっしゃっていることと私どもの考えはそんなに違わないだろうというふうに思います。ただ、行政を運営していく中で税を投入すべきサービスといったものは、時代の変遷や社会状況の中で日々変わっております。そういったものをどう行政の中で整理をしていくのかということも、私はその中にプラスをしなければいけない要因であろうというふうに思います。つまり、一度定めたものがどうあっても動かないということではなく、基本は基本として行政はとらえていかなければなりません。しかしながら、より時代の趨勢に合ったサービスの形態といったものは何なのか、そのことを行政はもっともっと受け止めていく必要があるだろうという考え方を持っております。

○議長(甲斐次義君)
 宮川議員。

○10番(宮川豊史君)
 基本的にはそういう考えでいいということですけれども、私も、不足している部分に対してはこれからどんどんよりよくしていく、つけ加えていく、そういう形で東久留米市のシビルスタンダードをつくっていくべきだろうと思いますが、現状ではこれがシビルスタンダードと、そういうふうに私は認識しております。もしその辺の基本的な部分で一致する考えがあるのであれば、今後、こういう共通業務運用指針というものを市が持っていますよ、こういうものに基づいて事務事業評価、一つ一つの行政サービスを見直したということを、やっぱり市民の皆さんにお伝えしていっていただきたいと思うんですね。例えば、もうすぐ平成15年度を振り返った事務事業評価が公開されるとは思いますけれども、その際にこの共通業務運用指針も添付して、この基準に基づいて評価をしましたと、そういうふうに説明していただくとか、あとはホームページですよね。行政評価のホームページにはこの共通業務運用指針を載せるとか、まだまだ不十分であっても、一定の考え方というものをこれからどんどん示していっていただきたいと思います。これは要望しておきます。  続いて、この共通業務運用指針の中身について触れていきたいんですが、この指針には4本の柱――補助金、受益者負担、アウトソーシング、審議会、ありますけれども、4つ全部触れるのはちょっと時間的に厳しいと思いますので、ここでは補助金について触れるとして、ほかの部分は後の議員に任せたいと思っています。  補助金のあり方、支給基準について、共通業務運用指針の中にきちんと書かれているわけですけれども、その中で補助金交付の期限について伺います。新規のものであれば3年以内、既存のものであれば3年以上継続的に支給しているものは見直し、そういうふうに明記されています。この考えのもとにきちんと補助金が見直されているのかどうかですね。この共通業務運用指針は平成15年度から17年度の3ヵ年かけて徹底していくと、そういうふうに書かれております。ちょうど今、半分ぐらい過ぎたところですけれども、現状で、補助金に関してだけで結構ですが、どの程度徹底されているのかについて伺います。

○議長(甲斐次義君)
 行財政等担当課長。

○行財政等担当課長(沢西晋之君)
 ただいま各事業部におきまして各事務事業評価の評価結果の最終的な予算との結合作業を行なっております。その中で、ここに示してございます補助金の指針につきましても精査をされている状況にあるというふうに理解をしております。

○議長(甲斐次義君)
 宮川議員。

○10番(宮川豊史君)
 はい、わかりました。私は、この見直しという言葉がやっぱり一つ大きな問題だと思っています。見直しですと、見直した結果、必要と判断したものは継続的に支払われてしまうわけですよね。それでは何にも変わらないわけですよ。私は、この見直しという言葉をやっぱり打ち切りに変えるべきではないかと思っています。3年たったら補助金は打ち切り。なぜならば、行政がいつまでも補助金を支払っていては、その団体の自立を阻害するからです。3年たって打ち切りとなれば、既存の補助金はほとんど3年以上支払われているわけですから、そのすべてが打ち切りということになります。私はそれでいいのではないかと思っています。なぜかというと、補助金を支払うそのものは本来の行政の役割ではないからです。ですから、そういう形で見直しから打ち切りという形に変えていくべきだろうと思っています。  ただ、現状では、本来、行政が担うべき、果たすべき公的役割を、補助金という形で市民の皆さんや団体にお願いしているケースがたくさんあります。ですから、まず本来公的役割という部分をきちんと見直していくべきだろうと思います。例えば個人に対する補助の場合は、経済的支援事業という形で新しい事業として立ち上げて一本化していく。そして、団体に対する補助は、その団体が活動している内容に応じて、市が本来行なうべき業務を担っているのであれば、市の業務委託とみなして補助金ではなく委託費という形に変えていく、そういう精査をしていくべきだろうと思います。例えば自治会に関しては、現在は自治会の活動に関係なく加入世帯に応じて一律補助金が支払われていますけれども、そういうことをやめて、自治会の活動に応じて、市が本来行なうべき役割を担っている自治会に対して、その活動に対して委託費を支払う、そういう形で、私は補助金から委託費に変えていくべきだろうと考えています。そうすることで税金の使い道というのが明らかになりますし、市の役割ですね、行政がやるべき仕事というのがはっきりとわかると思うんですが、そういう形での検討はしていただけないかどうか伺います。

○議長(甲斐次義君)
 市長。

○市長(野崎重弥君)
 市が支出をいたしております補助金のうち、市の単独補助金として支出をいたしておりますものは2億5000万円程度で、残りは国の補助あるいは都の補助と連動して支出をしているものでございます。もちろん、国、東京都の補助制度を活用するかどうかの選択権を市が持っているものもございますが、多くは、国、東京都の補助制度を無視することができませんから、実質的には市の単独補助について精査をしていくということになっていくだろうと思います。  その補助金をすべて一たん打ち切るという考え方でございますが、委託料といったものは、市が担うべき事務を市にかわって第三者に実施を委託するというものでございますから、啓発・奨励などのために使途を特定して支出し、相当の反対給付を受けない補助金とはおのずと性格が異なります。したがいまして、補助金の打ち切り、委託料化というものは、補助金の性格からして適切ではないのではないかという見解を持っております。

○議長(甲斐次義君)
 宮川議員。

○10番(宮川豊史君)
 いきなり補助金をなくしてほしいと言っても、それは困ると思いますけれども、それくらいのことをしなければこの財政危機を克服できないのではないかと、そういうふうに私は思いますね。私は補助金をなくせと言っているわけではないんですよ。補助金制度をそういうふうな形で変えていったらどうですかと。そういう形で市が本来行なうべき役割というのを明確にできるのではないかと、そういう提案なわけです。別に今までどおりがいいのであれば今までどおりでそれは構わないんですけれども、でも、それだったらやっぱり何も変わらないわけですよね。今、必死で改革をしている段階であって、本当にいろんな発想を取り入れていかなければいけない。新しい考えに基づいた行政運営をしていかなければいけないと。そういう中にありますから、やっぱり今までとは違う新しい手法での行政運営、それを考えていっていただきたいなと思います。当然、政治判断として補助金を支払うということがあり得るというのはわかっていますけれども、そういう場合は3年を限度に行なうと。  私の考えは、基本的に行政が行なうべき役割は行政が責任を持って行なうと。それ以外については、自立した団体の役割としての責任をお願いすると、そういうふうなすみ分けというんですかね、線引きをしていく、それがこの改革なのではないかなと私は考えています。私は、すべての団体に全く支援しないでいいとは思っていません。ただ、補助金という形を変えていくということを提案させていただいています。仮に今、もし補助金を受けていて、これから財政的にお金を何ももらえなくなるという団体がある場合、そういう団体を支援していくのが私はまちづくりサポートセンターの役割になるのではないかなと思っています。まちづくりサポートセンターという言葉ですけれど、事実上、団体支援ということですよね。団体を支援していくと。そういう活動を支援する場の役割をはっきりとするためには、まず市の補助金のあり方、そういうものもしっかりと示していかなくてはならないだろうと思っています。これは連動する話ですから、ですから、まずその辺の考えをね、制度としてどう変えていくか。私は、財政的に苦しいから補助金を切ってくださいということは言っていません。行政が行なうべき役割を明確にするために制度を変えてほしいということを要望させていただきます。  続いてはもう1点、地方分権について伺いたいんですけれども、本当に機を同じくして東久留米市の改革と国においての地方分権の流れが両方同時進行で進んでいます。どれくらい今までの国の補助金が税源としておりてくるのか、なかなかまだ先が不透明な部分があるわけですけれども、でも、先ほどの市長の答弁の中にありましたように、これが国の赤字削減のための分権にならないようにするためには、やはり自治体側から、東久留米市が一地方自治体としてきちんと言うべきことを言っていかなければいけない。我々は、これだけの財源をいただくのであれば補助金は要らない、交付税は要らないというふうな、そういうふうな査定をまずするべきだろうと。当然、地方分権についての検討委員会というのも私は必要になってくるだろうと思いますけれども、そういうお金は全くないと思いますので、こういうのをやっぱりゼロ予算事業という形で行なって、議員の有志でも職員の有志でも市民の有志でも構いませんよ、東久留米の地方分権のあり方を考えていけるような、そういう研究会をつくっていくべきではないかなと思っています。形はどうであっても、やはりそういう検討をする。東久留米市にとってここまでは何とかできる分権だ、ここから先、例えばこれ以上削られては困るとか、そういうふうなものをやっぱりどこかで検討しなければいけないと思うんですが、そういう予定はあるのでしょうか。伺います。
○議長(甲斐次義君)
 市長。

○市長(野崎重弥君)
 まず、今回、総務省のほうが打ち出しております、三位一体の改革とは別だというふうにはおっしゃっておりますけれども、いろいろな制度の改革がございます。例えば、先ほど御答弁申し上げましたけれども、平成16年度の地方交付税の額を見ましても、議員御指摘のとおり、私どもは当初予算編成時にかなり抑えた金額で見積もったわけでございますが、それより6億円落ちておるという事実もございます。これは、基準財政収入額を分権という形でふやし、単位費用を落とすという形で基準財政需要額を落とすという形になっております。  つまり、当初、地方交付税が、税源の再配分と財政力の均てん化、これを目指したものであった。制度の当初は。私は、それが少しずつ時代の変遷とともに変質化している部分もあったのではないかという解釈をいたしております。今後、この地方交付税制度がどういう形で変容していくのかということは、私どもではわかりません。ただ、議員御指摘のように、我が市における財政力といったものには限りもございますし、もうほぼ状況は見えつつあるわけでございます。そういった中で我が市が市民の負託にこたえ、その持っている財政力の中でどう地方行政を運営していくのか、これがまさに求められているのが現在の我が市における状況であろうというふうに理解をいたしております。  そういった中では、先ほど議員がおっしゃった補助金のありようといったものをどう整理していくのかということも大きな課題でございます。それだけではございません。やはりこれまで積み上げてきた事業をどういう位置づけをもって改廃をするのかということも、我が市にとりましては大きな課題でございます。しかしながら、これを避けるわけにはまいらないわけでございます。その中では厳しい判断も必要という部分も、議員御指摘のようにあろうかと思います。しかしながら、それをやらない限り、私どもが自治体としての責務を果たし得ないということは事実なわけでございますから、その地方自治体としての責務を十分認識しながら財政運営・行政運営に当たってまいりたいと考えております。

○議長(甲斐次義君)
 宮川議員、残り8分です。
 宮川議員。

○10番(宮川豊史君)
 では、最後にコメントだけさせていただきますが、今、行なわれている地方分権というのは、東久留米に本当に大きな影響を与えると思うんですよね。というのは、今、財政危機克服に向けて必死で頑張っています。17年度、18年度でできる限りの努力をして、18年度にはきちんと予算を組めたとしても、そこで再び国からさらに足元を落とされる、地盤を落とされる可能性があるわけですよ。どんなに努力しても厳しい、まだそれでも厳しいという状況が見込まれるわけですよね。ですから、この改革、できることは何でもやっていかないといけないだろうと。単にこの東久留米が18年度予算を財調に依存することなく組むだけではなくて、その後にも予測される国からのお金が減るということもきちんと考えていかなければいけないだろうと思っています。  基本的には、現在、国や都から東久留米に来ているお金がすべて一般財源化で来れば、それにこしたことはないわけですよね。枠のない形でお金が来れば、東久留米にとってはそれは歓迎すべきだと思います。ただ、問題は、一般財源化する際に額を減らされると。1割減とか2割減とか、3割、4割とか、いろんな意見がありますけれども、そこが問題なわけであって、確実に全くそのまますっきり税財源移譲ということにはならないわけですから、ですから、そういうものを、どこまでは東久留米は耐えられるのかということを検討していくべきだろうと。検討会をぜひつくっていただきたいと思うんですが、それが無理なら自主的にやらざるを得ないかなとは思っていますけれども、そういう検討をしていただきたいと思います。  最後に要望で終わりたいんですが、先ほど行政についてのところで、補助金のあり方という形で委託費にできないかどうかと。現状で、市民団体の中で本来市が行なう仕事を行なっていると。公的責任を担っている団体に対しては、補助金でなくて、それをすべて委託料に変えていくと、そういう作業だけでもまず行なっていただきたいと思っています。この点に関してはまた12月議会で再び触れさせていただきますので、その辺の検討をよろしくお願いいたします。  以上で終わります。

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